- 堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
- 洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。
お正月が明けて
今年初めてのセッションをしてきた。
昨年の秋から、姿が見えなくなったクライアントが一人いた。
別にどこかに行ってしまったわけではなく(笑)
入院していたのだ。
ワーカーさんの話だと「検査入院だからすぐ戻りますよ」ってことだったのに
それから3ヶ月。
退院は今年になってからだった。
このクライアントさんは介護予防的に音楽療法をやっているグループのメンバー。
だから、しっかりしている。
セッションが終わってから本人にことの真相を直撃した。
「○○さん、なんで入院になったの?」
「あ、直腸がん」
ええっ!!!
大丈夫なの??
転移はしてないの?
「大丈夫。大丈夫。悪いところ全部とった。」
ほんと〜??
「まだ、死なないよ、あはははは」
あはは…って、○○さん笑ってるよ、すごい。
私はがんって聞いただけで、かなりショックなのに
彼女は豪快に切腹した一部始終を語ってくれた。
そして
「先生、入院してる時さ、私は歌が歌いたくて歌いたくて仕方なかったよ。
私はこのコーラス(音楽療法のこと)が生き甲斐なんだよ。
また、こうやって歌えるし先生の顔見られるし、生きて帰ってきて良かったよ。」
○○さん、ありがとう。
本当に生きて帰ってきてくれてありがとう(涙)。
また、いい歌を歌おう。
たくさんたくさん歌おう。
私も頑張るから。