堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

「音楽療法で効果を出すために、今やっておきたいこと!」についてお話しします。

年度末のこの時期、セッションのまとめをしています。

もちろん
毎回のセッションごとに、評価は出していますが
この時期は1年を通して振りかえり評価をしています。

1年の振り返りはとても意味があるのです。

例えば
認知症のクライアントさんで、
セッション中、落ち着かず座ってられなかったのに
最近では最初から最後まで座っていられるようになった。

という方がいたとします。

その方は確かに行動の変化はあったけれども
その変化のきっかけや理由について
当時はわからなかったのに
1年の振り返りをすることで

  • 「この時期、◯◯という発言を繰り返していた」
  • 「この時期は腹痛や腰痛の訴えも多かった」
  • 「この時期から、太鼓に興味を持ち始めた」

など、
経過やきっかけや理由についてわかったり、
変化の理由が明確になることもあるのです。

1年のというスパンは
高齢者の変化をみるうえでは長いものではありません。

というのも
高齢者の場合、
変化がゆるやかであり、大きな変化がどんどん起こるというよりも
細かい変化の連続であることが多いからです。

そして
1年通して振り返ることで
季節ごとのクライアントさんの体調の変化と傾向や、
やる気の上がり下がり、
傾眠の周期傾向などをつかむこともできます。

さらに
振り返りの会議はスタッフ全員で行うため
スタッフ間(他職種含む)の共通理解が深まったり
サポートの方向性の確認をすることもできます。

それから
次年度のクライアントさんの治療目標を考えていくと
適正な治療目標の設定ができます。

とういうように
メリットがたくさんある振り返りです。
ぜひ、お試しくださいね。

とはいえ
今年度はもう間に合わない!
という方は来年度の振り返りができるように
今から準備していきましょう。

その準備として
高齢者の方への理解の深め方や評価する項目など
あらかじめ決めておくことも必要です。

その具体的なお話しは
「音楽療法セラピスト養成講座」でお伝えしています。
ご確認くださいね。

では、今日も1日はりきってまいりましょう!

音楽療法セラピスト  堀田圭江子