- 堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
- 洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。
「人の話を聞けるようになった認知症の女性」のお話しをします。
ある特別養護老人ホームに入居されている
80代後半のアルツハイマー型認知症の女性がいまして。
その方は
徘徊が激しく、
また誰かを手招きしては
一方的にしゃべりまくり
介護職員さんの指示が全く届かず
という状況で、介護職員さんが困っておられました。
そういう理由から
音楽療法のセッションに
参加することになりました。
セッション参加当初
10分着席できるかな?と思うほど落ち着きがなくそわそわしていましたし、
太鼓のプログラムで「真似してたたいてください」の説明も全く聞けず、
一人でベラベラしゃべっていました。
私は
一度はグループでのセッションには参加が難しいかもしれないと思いましたが
その後すぐに長い目で見ていけば変わるかもしれないと思い直しました。
そうして、音楽療法のセッションに参加すること数回。
彼女は次第に
一人でベラベラ喋ることも減り、
短い説明や指示なら「はい」といって聞くようになってきたのです。
つまり
さらに
驚いたことには
これは本当に想定外でした。
改めて彼女には
まだまだ力が残っているのだなあと感じました。
この音楽療法のセッションで、私はたった1つ注意したことがありました。
それは、「不要に優しくしないこと」です。
えっ?!
と思われるかもしれませんが、本当です。
彼女の場合、
とにかく目線が合った人なら誰にでも話しかけ(一方的ですが)
話している間は自分の話だけをします。
つまり
彼女が話している間は他のことに集中できないわけです。
音楽療法では
歌うこと以外にもいろんなプログラムをしますが
セッション中はそのプログラムに集中することで
何をするかがわかって、本人も楽しく参加できるというものです。
なので
私たちは彼女にも集中していただくことが必要だと考え
私は
彼女がプログラムに集中できるよう、
不要に話しかけたり関わり過ぎないようにしたのです。
その作戦?のかいあってか
彼女は今は集団の中にいても落ち着いて参加することができるようになってきました。
ということで
アルツハイマー型認知症の方が音楽療法に参加されて
落ち着きを取り戻し、他人の話を聞けるようになってきた例をご紹介しました。
この他にも
お伝えしたい例はたくさんあります。
詳しくはこちらでどうぞ。
音楽療法セラピスト養成講座
音楽療法セラピスト養成講座はこんなところです。
■「音楽療法セラピスト養成講座」は、専門学校や大学とは違い、
終了期限がありません。
またどの講座からでもスタートできます。
お仕事や子育てしながらあなたのペースで、
必要な講座を選んで学んでいただけるようになっています。
■また、
楽器が弾けなくても、
音楽を専門的に勉強していなくても大丈夫です。
■それから
実習制度もあります。
音楽療法を実践するには
知識だけでなく
現場での実践がとても大切です。
実習をしながら確かなスキルが
身につくようご指導いたしますので安心してご参加ください。
↓ ↓ ↓
音楽療法セラピスト養成講座
「高齢者の音楽療法1」に参加された方の感想も参考に読んでみてくださいね。
※Kさん 女性(42才)介護職
ディサービスで働いているので、高齢者の心身の特徴に合わせ、
効果的に楽しく職場で活かせる音楽療法を行う方法を学びたいと思い参加しました。
先生のお話が今回も楽しかったです。
あっという間に終了の時間になってしまいました。
次回も楽しみにしています。
※Yさん 女性(47才)介護職
先生が楽しく講義してくださったので
眠くならずに興味深く最後まで学ぶ事ができました。
今日の高齢者体験も良かったです。
ありがとうございます。
※Iさん 女性(58才)自営業
音楽が、実際少しでも高齢者の方に(認知症の方)に有効で、
その症状を改善できるものなのか、一般の書籍では分かり兼ねましたので、
教えていただける場を探しておりました。
堀田先生からこのように直接ユーモアたっぷりにご指導いただけることに、
とてもありがたく思っております。
受講のみなさんも色々な経験を持つ方がおられ、大変楽しく、
有意義にあっという間に時間がたちました。
※Yさん 女性(54才)介護職
音楽レクと音楽療法の違いについて知りたくて参加しました。
クリアに理解できました。
1,生きた情報をダイレクトに学べる。
2,実習がある。
それでは今日も1日はりきってまいりましょう!
音楽療法セラピスト 堀田圭江子