- 堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
- 洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。
こんにちは。堀田です。
さて、本日は
「笑いたくないのに笑ってしまう」症状がある方のお話しをします。
え?どういうこと?って思われましたか?
わかります。私も、最初そう思いました。
「笑いたくないのに笑ってしまう」症状とはどういうことか、お話しします。
- その方は
交通事故によって頭部にキズを負った女性です。 - 事故後
外傷は回復したものの後遺症として「いつも笑ってしまう」という症状が出ました。
私は彼女に初めて会った時、
「ちょっと言葉は不自由な感じだけど、ニコニコしていて素敵な女性だなあ」と思いました。
そしてまた別の場所でお会いした時も
誰とでもニコニコお話しされていて、「優しい人だなあ」とも感じていました。
しかしある時、こんな話を聞きました。
「○○さん、大変らしいよ。
お付き合いしてるわけでもない人から、贈り物たくさんされたりして。
断れないのも困ったものだね」
むむ、どういうこと?!
実は
彼女がニコニコしていて愛想良くする行動が、
ある男性が自分に好意を持ってくれていると勘違いし、
その人から贈り物がたくさん届いているというわけなのです。
しかし彼女は好意を表すためにニコニコしていたわけではありませんでした。
ニコニコしていたのは、交通事故の後遺症。
つまり
高次脳機能障害のために笑いたくないのに笑ってしまっていたのです。
この事実を知った時、私は衝撃を受けました。
「そういう後遺症もあるのか…。」
本当に外見からではその人の真実が分かりにくいのが高次脳機能障害なんだと。
それからは
高次脳機能障害についてさらに学びを深めながら、臨床をしています。
このように
個人差が激しく、外見からでは分かりにくいところがある高次脳機能障害の方ですが
彼らのサポートのひとつとして音楽療法は有効です。
その音楽療法の詳しいお話しは、
7月の脳血管性障がいの音楽療法でいたします。
>>>https://www.horitamt.com/wordpress/mtkouza
ぜひご参加くださいね。
では今日はこのへんで。
くれぐれもご自愛くださいね。
音楽療法セラピスト 堀田圭江子