- 堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
- 洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。
今日のお話しです。
「春の音楽療法セッションの注意点」についてお話しします。
3月は
卒業式や年度末会議、決算、
そして
4月は
引っ越しや、新人の受け入れ、
歓送迎会など
春は1年の中でも慌ただしい時期ですね。
いわゆる
バタバタしている時期。
実は、クライアントさんたちも
どこか落ち着きがない気がします。
先日
高齢者のセッションをしたのですが、
クライアントさんの何人かは
- いつもより独り言が多い
- プログラムに集中しないでボーッといる
- 車椅子から立ち上がろうとする
- 居眠りしているところを起こすと手をつねる
- 一方的に喋る
など、いつも違う行動や反応が見られました。
その理由について考えてみたところ
こんなことに気づきました。
例えば
- 天候の影響(気温差が激しい)
寒暖差が激しいため体力を使う
疲労しているかもしれない - 環境の変化
介護や介助してくれている職員さんが
退職されたり担当が替わったりすることがあり
その場合、クライアントさんにとって大きな変化となるため
不安を感じられているかもしれない - 春愁(しゅんしゅう)
春の季節になんとなくわびしくなったり、物悲しくなったりする気持ち
日本人の細やかな心情の一つでもある
無意識にこの気分になっているのもしれない
などです。
そんないつもと違う時に行う
セッションのコツをご紹介しますね。
- プログラム数を少なめにする
例えば、いつもプログラムを8個やっているとするならば
4、5個に減らし、1つのプログラムをゆっくり進めます。
また、
休憩を挟んでセッションするのもいいでしょう。 - リラックスを心がける
体操や体を動かすプログラムをする際に
「両手を上げて伸び」をしたり
「はあぁ」と声を出して脱力したり
体の力を抜くことができる動きや発声をしてみましょう。 - 新しいことはやらない
調子がイマイチの時は新しい
今までやってきたことを行う
以上を意識して実践してみてください。
そうすると
「不安な気持ち」「焦る気持ち」「そわそわする気持ち」が
減ってきてプログラムに集中できたり心の底から楽しめるようになると思います。
ぜひお試しください。
なお
ご紹介したコツは、
高齢者のクライアントさんだけなく
障がいのあるお子さんにも適応できます。
個人レッスンやリトミックなどにもご活用くださいね。
この他にも春の季節にご活用いただける
セッションのコツやネタは音楽療法セラピスト養成講座でお話しいています。
それでは
今日はこのへんで。
ご自愛くださいませ。
音楽療法セラピスト 堀田圭江子