堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

認知症の方には日中の傾眠傾向が見られます。

そうすると昼夜逆転が起こり、
ますます傾眠傾向が強まるということが起こりがちです。

そこで今日は、
傾眠しがちな認知症の方の覚醒を促す
というお話しをしたいと思います。

先日
80歳代女性で認知症のAさんの
音楽療法を実施してきました。

その方は
自力で歩行することは難しく
普段は車椅子を使用されています。

セッションでは
肘つきの椅子に
移動し座られていますが
背もたれに背中をくっつけて座って
いました。

そうするとすぐに
両足が伸びきり
下にずり落ちてしまったり
その姿勢で傾眠しがち

なったりしていたのです。

そんなAさんですが
ここ最近のセッションで
変化が現れました。

傾眠しなくなり
起きていられる時間が
長くなったのです。

なぜ覚醒していられるようになったのか?

ではなぜ
Aさんは覚醒していられる
ようになったのでしょう。

その理由の一つは
姿勢にある」と
考えています。

以前は
背もたれに背中をくっつけて
寝ている状態に近い姿勢
でした。

でも2ヶ月ほど前から
スタッフと相談の上
椅子に少し浅く腰掛ける
座り方に変えた
のです。

そうすると
意外にも背筋を伸ばした姿勢を
維持することができて
起きてセッションに参加
できている
状況になりました。

背筋を伸ばした姿勢にはある作用があった

実は
この背筋を伸ばした姿勢には
ある作用があったのです。

それは、、、、

背筋を伸ばすことで
抗重力筋(重力にあらがって
姿勢を保つために働く筋肉のこと)が働き、
脳内でノルアドレナリンが出て
脳が覚醒するそうなのです。

それによって
Aさんもセッション中、
脳が覚醒状態になり
起きていられるようになったの
ではないかと思います。

音楽療法では
選曲や楽器の選択も大切ですが
クライアントさんの
姿勢を整えることも
とても大切なことだと
Aさんの変化から感じました。

もしもあなたが
傾眠しがちなクライアントさんの
覚醒レベルを上げたいと
思われている場合には

クライアントさんの
姿勢が整えられているかどうか」を

今一度確認してみるのも
良いかと思います。

ということで
本日は
傾眠がちな方の覚醒を促す
1つの方法をご紹介させていただきました。

参考なさってみてください。

そして今日ご紹介した
姿勢を整える方法の他にも
認知症の方の覚醒度を上げたり
意欲を促す方法があります。

その詳しいお話は
音楽療法セラピスト®養成講座
「高齢者の音楽療法1」の講座で
いたします。

簡単でどなたにでも
トライしやすい
方法をお伝しますので
ぜひご参加ください。
↓ ↓ ↓
高齢者の音楽療法1」の講座は

それでは
今日はこの辺で。

音楽療法セラピスト® 堀田圭江子