堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

音楽療法では座り方ひとつで
高齢者の反応に違いが出ることがあります。

もし、音楽療法や音楽レクリエーションの際に
高齢者の反応が良くない時にはこれからご紹介する方法を試してみてください。

円形の座席で活動性を上げる

先日
ある高齢者施設で音楽療法を
実施してきました。

そして
セッションには
ある人も参加されました。

そのある人とは
施設に勤務されている作業療法士さんです。

セッションが終わり
作業療法士さんに感想を伺いました。

以下
作業療法士(OT)さんと
堀田の会話です。

OTさん:
先生、今日はありがとうございました。
普段見られない利用者さんの豊かな表情が見られました。

また食堂では、発語が少ない方も
セッションでは話されていたのも印象的でした。

堀田:
こちらこそありがとうございました。
普段との違いを見られてよかったです。

OTさん:
でも一番驚いたのが
円形になってセッションを
されていたことです。

堀田:
そ、そうなんですね。

ちなみに、、、
作業療法では
円形になって活動することは
ないのですか。

OTさん:
ほとんどないと思います。

でも、
今日のセッションを見て
円形に座るのもいいなあと思いました。

円形になることで
スタッフも利用者さんも
向かいの人や周りの人が
よく見えるのだとわかりました。

そうするとお互いに
意識しやすいですしプログラムにも
集中しやすいですよね。

堀田:
そうですね。

円形に座ることで
他人への意識や興味を持ちやすくなり
それが社会性の回復にもつながっている

のではないかなと思うんです。

また利用者さんからは
リーダー役も見やすいので
プログラムの指示や理解もしやすくなり
活動性が上がりますよね。

OTさん:
なるほど。
座り方を工夫することでも
いろいろメリットがあるんですね。
私の活動でも早速取り入れてみます。

堀田:
ぜひ、やってみてください。

という話をしました。

音楽療法では、座る形は決まっていない

実は
OTさんのように
「音楽療法の活動も一方向を向いて座る」
形だと思われている方も多いかもしれません。

しかし
座る形は決まっていないのです。

ですので私は
「円形で座る」形で多くのセッションを
行っています。

円形で座ることメリット

改めて
円形で座ることメリットを
考えてみますと

  • 参加者同士がお互いを意識し合える
  • サポートしやすい
  • 参加意欲を引き出しやすい

というメリットがあります。

さらに
お互いを意識し合えることで
合奏や歌唱する際には
共有感を強く感じることもできます。

高齢者の集団での活動で反応が悪い時には

集団での活動では
活動性がなかなか上がらないことも
あるかと思います。

そんな場合には
座席の形を円形に変えてみることで
活動性が上がるかもしれません。

ぜひ
お試しください。

それから
高齢者の方の活動を上げるコツは
このほかにもあります。

その詳しいお話は
音楽療法セラピスト®養成講座
「高齢者の音楽療法2」
でしていきます。

高齢者の音楽療法2の講座では

  • 認知症の方とお元気な方の混合の
    グループ活動をうまく進行するためのコツ
  • 充実感と達成感を得られる音楽レク
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についても詳しくお話しします。

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それでは今日はこの辺で。

音楽療法セラピスト® 堀田圭江子