堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

「音楽療法」と「音楽レク」の違いについてお話しします。

よくいただく質問に
「音楽療法と音楽レクって何が違うのですか?」
というものがあります。

確かに
どちらも

  • 歌う
  • 楽器を使う
  • 楽しい

という共通点がありますね。

そして
とても大切な要素です。

では「音楽療法にはこれがないと!」というものは何でしょうか。

それは、、、、

「治療目標」です。

 

音楽療法では、ただ単に歌う・楽器を鳴らすのではく

  • 「何のためにこの曲を歌うのか」
  • 「何ためにこの楽器を使うのか」

という目的が明確になっていることが必要です。

例えば
認知症で意欲がなく、名前を呼んでも返事すらしないようなクライアントさんがいたとして
その方に
「モチベーションアップ」という治療目標を設定したとしましょう。

次に
すぐに意欲が上がるわけではないので

まずは最初のステップとして
こちら(セッションに)に意識や興味を持ってもらう。

そのために
「その方の20代頃に流行った流行歌」や「子供の頃の歌ったと思われる童謡や唱歌」
を選曲して歌うことにします。

このように
クライアントさんには何が必要なのか?を考えて治療目標を設定し
その治療目標を達成するための手段として
歌や楽器を使っていくのが音楽療法なのです。

つまり
選曲や楽器の選択に目的を持つところが
レクとの違いというわけです。

実は
まだまだ音楽療法にはいろんな特徴があります。

その特徴については
音楽療法セラピスト養成講座の「音楽療法概論」でじっくりお話しします。

音楽療法セラピスト  堀田圭江子