堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
堀田圭江子
洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。

今日のお話しです。

本日は
「茶摘みの歌を使った脳の活性化プログラム」をご紹介します。

高齢者施設では
この時期よく使われる曲が「茶摘み」です。

高齢者の方の多くがご存知ですのでセッションで使いやすい曲です。

ではこの曲「茶摘み」を使ってどんなプログラムができるか
ご紹介していきましょう。

「茶摘み」を使ったプログラム例

歌詞を音読する

  • 1番と2番を全員で声を出して読みます。
    発声の代わりにもなるので、
    ゆっくりしっかり声を出しましょう。

歌う

  • 1番と2番を全員で歌います。(2回くらい歌う)
    この時は歌詞をしっかり見て、歌うことに集中します。

歌詞の内容から質問をする

  • 今年の八十八夜はいつでしょう?
  • お茶の産地はどこがありますか?
  • お茶の種類を教えてください(煎茶のほか)
  • 茶摘みをしたことがありますか?
  • 今はどのようにして茶摘みをするのか知っていますか?(機械でする)
  • お茶を飲むとどんないいことがあるか教えてください。

などの質問をする

ちなみに
「あかねだすきに菅の笠」という歌詞がありますが、、、、

あかねとは、
アカネ科のつる性多年根生植物。

根が赤いことから
染料としては奈良時代から活用されており、
種や根を煎じて風邪薬や止血剤など
様々な用途で使われていたそうですよ。

再度歌う

  • 参加者の集中を歌詞に集めて
    みんなで歌います。

茶摘みで手遊び

  • 2人組みになって(利用者さん同士または利用者さんとスタッフ)
    手遊びをします。

この時は歌うことより、
手を相手と合わせていくことに集中しましょう。

パートナーを替えて3回くらい行います。

なお、
セッションを実施する場所のスペースの関係で
向かい合わせになることができない場合は
そのままの位置でできる手遊びにします。

例えば

  • 手を1回叩いて、次に両手を横に開く
    これを繰り返します。

状況に合わせて行っていただければと思います。

以上
茶摘みを使ったプログラムでした。

プログラムのポイント

このプログラムのポイントは、
歌う時は、歌うことに集中。

手遊びの時は、手を動かすことに集中。

というように
一つのことに集中することなんです。

なぜなら
認知症の方には、2つのことを同時に行うよりも
1つのことをしっかり行う方が
脳の活性化につながるとも言われているからです。

この他にも
高齢者の方向けの
簡単で楽しいプログラムはたくさんございます。

詳しくは
音楽療法セラピスト養成講座
「高齢者の音楽療法2」
でお話しします。

  • 簡単で楽しくできるプログラム
  • 準備が要らないプログラム
  • いろいろなレベルの人が満足できるプログラム

を中心にご紹介していきます。

その他、
「事例研究」「脳血管性障がいの音楽療法」と続きますので
合わせてご確認ください。
音楽療法セラピスト養成講座

それでは
今日はこの辺で。

音楽療法セラピスト 堀田圭江子