- 堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
- 洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。
本日のお話を。
「音楽を使って、楽に、楽しく介護する」というお話しです。
私は高齢者施設でセッションを実施しているので
そのたびに、施設職員の方とよく話します。
先日も一緒に昼食を食べながら
こんな話しになりました。
介護職員さん:
先生、Aさんなんですけどトイレに座って立つ時に
全然立ち上がれなくなってしまって、困ってるんですよねー。
堀田:
あらー。そうなんだー。ちなみに座るのはすんなりできるの?
介護職員さん:
まあ、なんとかできます。
堀田:
じゃあ動作が、しにくいって感じかな?
介護職員さん:
あ、そうです、そうです。
堀田:
うーん。では、こんな方法はどうかな。
介護職員さん:
なんですか?
堀田:
たとえばだけど「故郷の空」って歌があるので、
その歌を歌いながら立つ動作を促してみるとか。
介護職員さん:
故郷の空って「夕空晴れて」っていう曲ですか?
堀田:
そー、そー。その曲です。
介護職員さん:
でも、なんで歌なんですか?
堀田:
実はね、音楽には運動を促すっていう特徴があって、
その特性を使うと体が動きやすくなると言われているのよ。
なので、歌いながら立ち上がりを促してみるといいかもって思って。
介護職員さん:
わかりました。やってみますね。
その1週間後、、、、
介護職員さん:
堀田:
おお!よかったねー!
介護職員さん:
私の下手な歌でも大丈夫でした(笑)。
堀田:
あはは、歌のうまさは関係ないのですよ。
介護職員さん:
これからは、他の人にもやってみます。
ありがとうございました。
というわけで
音楽の特性を使うことで
介護や援助が楽になったり、楽しくできたりすることがあります。
ぜひ
多くの方に知っていただきたいと思います。
先ほどご紹介した方法の他にも
音楽の特性を活用した実例は
音楽療法セラピスト養成講座「高齢者の音楽療法1と2」の講座で詳しくご紹介します。
特に
高齢者施設でお仕事されている方や
ご家族に高齢者の方がいらっしゃる方などには
現場ですぐに活用していただけますので
おすすめです。
それでは、
気温の差が激しく体調を崩しやすくなっておりますので
どうぞご自愛くださいませ。
お元気で素敵な1日になりますように。
音楽療法セラピスト 堀田圭江子