- 堀田圭江子/音楽療法セラピスト®、音楽療法士、産業カウンセラー
- 洗足学園音楽大学 声楽家卒業。高校教員を経て音楽療法士となる。
25年以上の音楽療法の臨床経験を生かし「音楽療法セラピスト®養成講座」を主宰。
音楽療法セラピストを志す後進の育成にもあたっている。
こんにちは。
音楽療法士の堀田です。
あぢいです。溶けます。危ないです。
元気でいますか?
もう、言葉にするのも嫌なくらいの酷暑ですね。
いつまで頑張れば良いのでしょうか??
早くこの暑さ終わってください(涙)。
さて、
今日はそんな中ですがよいことがあったので
ぜひご紹介したいと思って書いてます。
聞いてくださいね。
先日、
ある特別養護老人ホームで認知症の方を対象にセッションしてました。
そのクライアントの中に、女性で89才の方がいます。
認知症です。
その方は、車椅子利用で、両手が震える症状がありますが
震えながらも、いつも車椅子の肘掛けの部分をしっかりつかんでいます。
自分からは言葉をほとんど発しない方でした。
唯一、話すのは自分の名前だけ。
6年くらいのつきあいですが、
私は1度も彼女が話しているのを聞いたことがありません。
歌は歌わず。でも、太鼓は力強く叩きます。
こちらが1回叩いて下さい。と指示するとその通りに叩けます。
しかし
会話が成立しないため、
私たちはその方を深く理解できていなかったのです。
そんな彼女ですが、
つい先日のセッションの後半に、「隣組」を歌う場面となり
その前に、歌詞を音読していました。
男性のクライアントが音読し、他のクライアントが音読して
さあ、次は誰が読む?という時、
職員の人が
「○○さん、読みますって」と言い、
歌詞が書いてある模造紙を指差しました。
するとどうでしょう。
そのもの言わぬクライアントさんが
吐き出すように読み出したではありませんか!
ええええ!!!!!
○○さん声出てる!!
読めてる!!!
すごい!すごい!
私は感動しました。
結局、隣組を4番まで全て読み終えました。
すごい集中力ですし
発声が最後まで続くなんて誰も予想していませんでした。
あまりの驚きに私は呆然となってもいました。
でも、これは現実です。
本当に起こったの事なのです。
ではなぜ、彼女が音読できたのか?
その分析は途中です。
いろんな要素が重なり合って、この結果に結びついたはずですが
まだ、自分の中でははっきりしていません。
これから、納得のいくまで考察してみたいと思っています。
それにしても
人間の力ってすごいなあと思います。
クライアントさんに教えてもらう事ばかりです。
○○さん、ありがとうございますっていう気持ち。
以上が最近の嬉しい事でした。
あなたと共有できたら幸いです。
音楽療法士 堀田圭江子
追伸:
先週の土日に音楽療法セラピスト養成講座「音楽療法概論」を開催しました。
今回も参加者の方々と有意義な時間をすごさせていただき感謝しています。
22日(日)は「高齢者の音楽療法」です。
先ほどの感動を詳細に講座の中でもご紹介させていただきます。
そこでは、なぜ彼女が音読できたのか?の分析も発表する予定です。
高齢者のお仕事や介護に携わっていらっしゃる方、
ぜひご参加下さいね。
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音楽療法セラピスト®養成講座